ギターソロの魅力の一つは、限られたスケールやフレーズで表現される無限の音楽性です。
特に「Bマイナー・ペンタトニック・スケール」は、多くの名曲で使用され、ギタリストにとっては必須のスケールとなっています。
今回は、その代表的な楽曲である「Comfortably Numb(Pink Floyd)」と「Hotel California(Eagles)」を取り上げ、それぞれのギターソロにおけるBマイナー・ペンタトニックの使用方法と魅力を探ってみましょう。
1. Comfortably Numb – Pink Floyd
1-1. 曲の概要とBマイナー・ペンタトニックの使われ方
「Comfortably Numb」は、Pink Floydのアルバム『The Wall』(1979年)に収録されている楽曲で、デヴィッド・ギルモアのギターソロが特に有名です。歌詞は、精神的な隔絶感や麻酔状態をテーマにしており、ギターソロはその感情を音楽で表現しています。
ギターソロは、主にBマイナー・ペンタトニック・スケールを基に構成されています。特に、スケールの第1ポジションを中心に演奏され、シンプルながらも深い表現力を持っています。ギルモアは、スケールの枠を超えずに、フレーズの間に余韻を持たせることで、聴く者に強い印象を与えています。
1-2. ギターソロ解析:名フレーズとスケールの関係
ギルモアのソロでは、スケール内の音を巧みに組み合わせ、感情豊かなフレーズが展開されます。例えば、スライドやベンドを多用し、音のつながりを滑らかにしています。これにより、Bマイナー・ペンタトニック・スケールの持つ哀愁や切なさが際立っています。
1-3. 初心者でも真似できるフレーズのポイント
初心者でも取り組みやすいフレーズとして、スライドやベンドを取り入れたシンプルなメロディラインがあります。これらのフレーズは、スケールの理解を深めるとともに、表現力を養うのに役立ちます。
2. Hotel California – Eagles
2-1. 曲の概要とBマイナー・ペンタトニックの使用箇所
「Hotel California」は、Eaglesの同名アルバム(1976年)に収録されている楽曲で、イントロのギターリフと後半のデュアルギターソロが特徴的です。曲はBマイナーを基調とし、F#7、A、E、G、D、Emなどのコード進行が展開されます。
ギターソロでは、Bマイナー・ペンタトニック・スケールが中心に使用されており、特にF#7やAなどのコードに対して、スケールの音をどのように当てはめるかがポイントとなります。
2-2. ギターソロ解析:ハーモニーとスケールの絡み
ソロでは、コード進行に合わせてスケールの音を巧みに選択し、メロディアスなフレーズが展開されます。特に、F#7のコードに対しては、Bマイナー・ペンタトニック・スケールの5度(F#)を強調することで、コードとのハーモニーを強調しています。
2-3. 練習のコツ:ギターで再現する際の注意点
再現の際は、スケールの音をコードに合わせて意識的に選択することが重要です。また、イントロのリフやソロのフレーズを繰り返し練習することで、曲の雰囲気をより深く理解できます。
3. Bマイナー・ペンタトニックでギターソロを上達させるコツ
3-1. フレーズ作りの考え方
フレーズ作りでは、スケールの音をただなぞるのではなく、リズムやダイナミクスを意識して表現することが大切です。例えば、スライドやベンドを取り入れることで、フレーズに深みを持たせることができます。
3-2. 練習方法のステップアップ例
まずは、Bマイナー・ペンタトニック・スケールの各ポジションを覚え、基本的なフレーズを練習します。次に、実際の楽曲を聴き、そのフレーズを模倣することで、表現力を養います。
3-3. 他の曲でも応用できるアイデア
Bマイナー・ペンタトニック・スケールは、多くのロックやブルースの楽曲で使用されています。例えば、Led Zeppelinの「Stairway to Heaven」や、Eric Claptonの「Layla」などでも使用されており、これらの曲を通じてスケールの応用力を高めることができます。
4. まとめ
Bマイナー・ペンタトニック・スケールは、そのシンプルさゆえに、表現の幅が広いスケールです。今回紹介した「Comfortably Numb」と「Hotel California」のギターソロを通じて、スケールの使い方や表現方法を学ぶことができます。これらの楽曲を参考に、ぜひ自分自身のギターソロを作り上げてみてください。